王様を欲しがったカエル

　今日はグラフィッカー向けの指示書を制作するのに大半の時間を費やす。ゲーム内では正念場ともいえるシーンなので気合いが入るが、グラフィッカーからは「描かされる方はたまったもんじゃないよ」という趣旨の電話が来る。まったくもって正当な苦情なので陳謝する。ゴメンネ。本当に申し訳ないと思ってるんですよ。でも、このシーンがあるのと無いのとじゃ、売り上げに差が出てくるのは分かってるんで、どーしても欲しいのですよ。

　帰宅後は、表現規制問題関連で政府が発行した某文書を精読してげんなり。有識者を何人も集めて、少なからぬ額のお金を使ったあげくに、この程度の報告書しか出せない政府機関って本当に必要なんでしょうか？　私は高福祉国家を必ずしも否定しないけれども、こんなものしか作れないのであれば、役人とか学者はどんどんリストラして「小さな政府」にした方が良いと思うし、そもそもこの有識者とやらが本当に知識があるのかどうかが疑問で仕方がない。

　現代社会というのは私有財産の保護を倫理観の根拠（泥棒は良くないって事ですネ）に個人主義が成立しており、この私有財産というのは要するに「自分で働いた対価として得られた金銭」のことだから、マトモな仕事をした経験のない児童に倫理観なんて身に付くワケがないだろ！　もちろん、マトモな仕事をした経験のない大人にも、マトモな倫理観は身に付きません！

　で、仕事というのは、ただ与えられた量の労働をこなす「だけ」じゃなくて、「こうすれば利益が生じる可能性がある」という想定に基づいて計画を立案し、これを実行するための資金と人材を集めて実際に計画を実行し、その結果として利益を創出することで初めて「マトモ」になるんだから、プロダクション業務を経験するか、部分的にでも関与しない限り現代的な倫理観は身に付かないはずなんですよ。

　ところが、倫理が大事とか言っている奴に限って、こういう経験をした事がなさなそうな、トンチンカンな意見しか出さないんですよね。「ゴタクはどうでも良いから、真面目に働けよ。雇用を促進するようなプランをだしやがれ」と思うのは私だけでしょうか？　ボランティア活動なんてもってのほかだよ！　冗談じゃない！