王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
Entries
先日も低空飛行。もはや、ドイツ軍戦車部隊を襲撃するイリューシンIl-2シュトルモビク並みの低さである。この日は実写系新作の打ち合わせ。ライター氏とグラビアの撮影に関するイメージの交換を行う。かなり込み入った撮影になりそうなので気合いが入ってくる。今作がアップ次第、すぐに撮影に必要な小物の一覧表とポーズ指定用のラフ案を作成しよう。 その後、いろいろあってユング心理学の話に移行。私のアニマがどうなっ...
相変わらずの低空飛行。この備忘録をつけ始めてから、最低のテンションがかもしれない。緊張の糸が一度切れてしまうと、それをつなぎ直すのが難しい。 本日は今作の成否判定の設定を再確認。私は発売日から2週間のPOS通過率を基準にジャッジするつもりだったが、尊敬する先輩編集者から二ヶ月後の返本率でジャッジするように勧告を受けて変更。いずれにせよ、2月と並んで8月は本の売り上げが苦戦する時期なので、ここをど...
実写系の作業が遅々として進まず。原因は脱力。無事にゲームが発売されて気が抜けてしまったのだ。サブディレクターに至っては、仕事場に顔も出さない。まあ、気持ちは分かる。 一方の新企画に関しては、キャラクターの成分調整に突入。昔から付き合いのある同人作家のK君と主人公&ヒロインクラスのキャラについてやりとりを交わす。お互い『年上道』に邁進するだけあって、ほぼ寸分も違わず意見の一致をみる。 さすがだな。...
先日は映画制作のために、お貸しした麻縄の予備を製作しようと思い立ち、帰社中の編集者氏に頼んで塩水煮沸用の食塩を購入してもらう。しかし、私の手元に来たのはなぜかアジシオ。 ………アジシオ? 何ですか、これは。ひょっとして、アジシオで麻縄を作って「ぐへへ。俺の麻縄は一味違うぜ」というギャグを言わせたいとか? それとも、アジシオで塩水煮沸した麻縄を見て「これは本物の麻縄じゃない! 化学調味料が使われてい...
先日は色んな大人の事情があって某映画の制作協力をする。SMシーンの撮影にリアルな小道具が必要とのことで、調教道具をほぼ一式お貸しすることになった。ここ1年ほど、こうしたケースがちょこちょこあるのだけれども、私自身が映画制作という表現手法にほとんど興味がないので良いも悪いもコメントできず。でも、映画に登場する小道具が、実際に使われているモノっていうのは何か不思議だよね。 ぶっちゃけ、映画という「フ...
ようやく曲が完成。24小節の短いスコアを書き上げてwavデータに変換するまで1日がかり。しかも、完成した曲は何十年前に流行ったホラー映画のサントラを五千倍ほど劣化させた代物………。もはや、私はカーペンター監督を笑えない。というか、ミュージシャンになりたいなどという大それた野望を抱かなくて本当に良かった。そうじゃなかったから、今頃私は自分の才能のなさに7回ぐらい首を吊っていたに違いない。しかし、弁解にな...
ついにゲームの完成品が届く。後は書店に配布されるのみ。いよいよ、2重の意味でゲームが始まった。 一方、新作のストーリー構成だが、順調にやばい方向へとシフトしつつある。原因は初期の設計だろう。複数のキャラクターを使って、複数の軸が構築できるように組み上げた結果、キャラクターを幾ら登場させても、お話として大丈夫になってしまっているのだ。これだと、理論的には無限に足し算が可能だから、作品がシェイプアッ...
本日は新しく購入した液晶ディスプレイの設置と、制作は決まっていたもののスケジュールが未定だった企画の打ち合わせ。発売時期が2ヶ月ほど遅延することが決定する。ゲーム誌の発売時期は3ヶ月遅延で、そのあおりを食った実写系ムックの発売時期が2ヶ月遅延だから、今年は何かに呪われているとしか思えない。スケジュール通りに発売できた本が1冊しかないじゃないか。うがが。 これでちょっと上昇した血圧をおさえるべく、...
選挙の話は前回でお終い。本日から備忘録に戻ります。 ここ数日は実写系の作業に従事。レイアウト、撮影、文章書きと段階を踏んでこなしている。平行して、新作ストーリーのアウトラインも完成。いつものように、企画案と完成したシノプシスが全く異なったモノになる。『悪夢探偵』とのネタかぶり回避を心がけた結果だが、(当然ではあるが)こっちの方が私にはしっくり来る。 今回のシノプシスの問題点は、大まかに分けて以下...
今回も備忘録はお休みで前回の続きです。 前回は、比例代表制が政党上層部の独裁制を招きやすいというところまで説明しました。この、上層部の独裁をより強くするのが厳正拘束名簿式というシステム。これも、前回説明したように、比例代表制というのは候補者ではなくて政党(抽象概念)を選ぶことを原則とする選挙制度です。じゃあ、どうやって当選者(具体的な個人)が選出されるのかといえば、これが政党が提出する名簿なんで...
今日は備忘録をお休みして、前回の続きのみ。 前回は全国区比例代表制の問題点が、極端に低い支持率でも当選者を出してしまうシステムにあることを説明しました。本来、選挙というものは投票によって多数の支持者を得た候補者が当選する仕組みであるはずなのですが、比例代表制にはこれが当てはまらない。低い支持率でも当選してしまう。すると、本来であれば議席を獲得できないはずの小政党が議席を確保するという奇妙な現象が...
本日はゲーム制作中にたまっていた雑務の整理と実写系雑誌のレイアウト、それに撮影の準備にかかる。ここ数ヶ月はオタク系の作業に没頭していたから、ホコリがたまっていた道具類のメンテナンスをせねばならない。特に、衛生上の問題で緊縛に使用する麻縄を塩水で煮沸消毒するのに時間をくう。 緊縛の際に、どんな道具類を使うかは個々の緊縛師によって違っている。故・長田英吉氏の綿ロープ、故・明智伝鬼氏の4ミリ系の麻縄な...
ようやく脳のダメージから回復。日記を確認すると、7月2日から5日間かかって復調したことが確認できる。脳のダメージが継続した期間は約2ヶ月というのが最長で、この時はさすがの私も「もう、創作で喰っていけないんじゃないか?」と悩んだことは今でも鮮明な記憶として残っている。今回は睡眠時間の再調整のために、メラトニンを大量服用して1日を完全な時間調整にあてた。それでも5日間は「馬鹿」になっていたのだから、...
脳のダメージは相変わらず。睡眠が不安定で、とんでもない夢を見る。といっても、いつもの私の強迫観念の1つである「閉所に閉じこめられる系」で、今回の私の役所は服役中の囚人。私が収監されている刑務所には、刑期短縮のために(何故か)薄っぺらい紙でできた段ボール箱に一定時間以上入っているという儀式があり、これに私がチャレンジするのだが、案の定というか閉所恐怖症が発動して箱の中でパニック状態になってしまう。...
入稿作業が終了。ようやくゴールにたどり着いた。これで、すべての状況は私の手を離れ、後はほぼ自動的に事態が進行していくことになる。もう、止められませーん。 一番の懸念は、繰り返しになるが私のシミュレーションよりも遥かに事前発注が多いことだろう。予想よりも2割以上は多めで、市場へのだぶつきが懸念されるというか、あばばばば。まあ、それだけ営業が頑張ってくれた証拠なんだけど、何事も高望みはいけないよね。...