王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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ところが厄介なことに、精神病に罹患した女性がどの程度の性的暴力を受けたのかは、客観的な物証なり証言がないと判断できません。理由は彼女たちが往々にして性的虐待をねつ造するからです。これは、統合失調症、鬱病のほぼ基本的な病態である被害妄想が引き起こす現象です。 たとえば、或る重度の統合失調症を患った女性は、彼女の家族から依頼を受けて精神病院に(彼女を)移送するためドライバーが室内に侵入した途端に「ぎ...
8. そうした事例の中で私にとって印象的だったのは、小学生の時に高熱を発する病気にかかった結果、脳の生殖を司る部位が萎縮してしまった男児の話で、彼は自分より年下の男子を見るとフェラチオしたがり、また彼の診察を担当する医師に対しても「ねえ、僕とセックスしようよ」と、まるで普通のことのように誘いをかけてきた、というものです。この男子は「男性主義的イデオロギー」が「内在化」した結果として異常行動をとって...
自殺・ノロウィルス
- ジャンル : 日記
- スレッドテーマ : ひとりごとのようなもの
すいません。締め切りとノロウィルスと知人の自殺が重なって完全に死んでました。 ちなみに、備忘録を確認したところ、風邪は2007年が3回、2008年が1回と確実に減りつつあったんですけど、今年の第一発がノロで、しかも2日間飲み食いが一切出来ないという強力なヤツ。お陰様で、体重が一気に4キロも痩せました。今でも足がふらついて、ちゃんと歩けなかったりします。 知人の自殺は備忘録の確認では2007年に1...
7. 紙屋が知識として不足しているのは、実写系ポルノの情報だけではありません。実写系ポルノのユーザーに関しても、十分な情報を持っているとは言い難い論旨の展開を行っています。 これも、うちのサイトを定期的に閲覧している人には耳タコでしょうが、実はコアなポルノユーザーの大半には「女性化願望」があります。つまり、自分が女性になって犯される側に回りたいんです。 そして、これもこのサイトを定期的に閲覧してい...
このように、技術が高度化すると「現実が虚構を超える」という、面白い現象が起きます。具体的には、実写アダルト作品の表現(というか実行為)が、アニメや漫画のポルノ作品を凌駕しちゃったんです。原因は大まかに分けて2つあります。1つは作者の勉強不足。残念ながらエロ漫画やエロゲーの作者の中で、最初からポルノ関係の仕事に就きたいと思って業界に来た人は少数で、大半は漫画家やコンシューマゲームの製作を志望しなが...
……などともの凄く遠回りをして書いてきたが、紙屋の問題点はこれまで私が批判してきた規制派とまったく同じである。一言で述べてしまうと、性愛に関する知識の欠如、ポルノに対する知識の欠如と、性愛へのネガティブで歪んだ価値観が融合して、ポルノ作品を批判的(悪い意味でね)に扱っているのだ。 このことは、前述の杉田の著書に対する評論と、蟹工船の漫画化に対する評論を読み比べると分かる。 『蟹工船』の書評に於いて...
4. たとえば、純愛と肉欲という2項分類なんかはこの典型。現実の恋愛やセックスには、この2項では分類できない「肉体的資質」とか「技術」の問題が大きなウェイトを占めているのに、この部分を論点にしなくても言説が成立しちゃうわけです。 で、フィジカル、テクニカルな問題に触れない言説の、一体どこがリアルなんですかね? ネガ・ポジとか、テーゼ・アンチテーゼの2項分類なんて、典型的な精神病患者の思考法じゃない...
3. 上述のように「男権主義的イデオロギー」という抽象概念には、幾つかの面で特定の性癖を論理的に正当化するという効力があります。まず、レイプの正当化です。現在の我々の社会が女性を性的に搾取する行動規範を内包しているのだとすれば、レイプが発生するのは必然ということになります。 社会改革を訴えるグループは、これらの理論をもって「社会を変えるべし」となるわけですが、レイプを正当化したがる人間は「社会規範...
2. 話を戻しましょう。このように、リアルとはたいてい惨いモノですし、嫌な現実に直面しそうな場合は、自分の脳内からスポイルするか、ギャグにして笑って誤魔化すか、本当に直面したくない現実よりも相対的にマシであるにもかかわらず「悲惨」な状況をフィクションとして作り出し、それをリアルであると主張するかの、いずれかの方法を採りがちです。そして、「男権主義的な社会が女性を性的に搾取している」という話も、リア...
1. 実は、この文章を書く前に、別のブログ用文章を仕上げている最中だったんだけど、マンガ評論系サイトである『紙屋研究所』に、APP研の主要メンバーである杉田聡が書いた『男権主義的セクシュアリティ』の紹介文が載っていることをこのブログのコメント欄で知り、その内容があまりにも酷かったので急遽予定を変更。こっちの文章を先に書き上げることにする。というか、学術界における表現規制派のトップが書いたトンデモ論...
正月早々から小説の執筆。暇な時間を見計らって、『全然大丈夫』を鑑賞。駄目人間の日常をコメディチックに描いた日本映画という、いつもだったら滅多に見ないジャンルなんだけど(最近こればっかりだな)、事前にこの映画の制作サイドから「あんたの作ったエロ本を使わせてくれ」という使用許諾を求める連絡が来ていたので、「どのシーンに使われてるのかな?」という興味本位でDVDをレンタルしてしまいました。 ところが、...