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ネクロノミコン異聞 (あくしずレーベル)ネクロノミコン異聞 (あくしずレーベル)
(2011/07/12)
鳥山仁

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 というわけで、先日とうとう『ネクロノミコン異聞』が発売になりました。ちょっと仕事が立て込んでいたので、本日の夜に書店さんで並んでいるのを確認。また、

クトゥルー/クトゥルフ神話作品発掘記さん

アキバBlogさん

そして出版元の

MC☆あくしずオフィシャルブログさん

に加えて、色んな人達に宣伝をしていただいたお陰で、某アマゾンでの売り上げも好調のようで、ほっと一息ついたところです。

嗚呼、疲れたー……。

 年間に最低でも6~8冊の本を仕事で出している身のはずなんですけど、初めて仕事をする出版社さんとの1冊目は緊張しますね。これが損益分岐点を割って赤字だと、二度と仕事をもらえないからフリーの身としては深刻なんですよね。

 おまけにこの本に関しては、知っての通り、このブログの冗談企画からスタートしたという経緯もあって、元々商業出版を意図していないとか、複数の人達とのやりとりが前提にあるとか、普段なら気を遣わない部分にまで注意しなければならないという問題もありました。

 それにしても、今から振り返ると、この企画の変わり身ぶりは凄かった。

・ 最初は短編のつもりで制作スタート→『タゴン』のパロディで窓に幼女が張り付いているラストの短編を構想(この時の設定の影響で、後の作品でも邪神ちゃん達はあらゆる場所に張り付くようになった)。

・ しかし、プロットを切ったら意外に詰まらないので方向転換→今の設定年表の原型にあたる年表を制作→日本・トルコの貿易の歴史的経緯で詰まったので、松代さんに相談→泰平組合を使えばというアドバイスをもらって年表完成。

・ この年表を元に、ブログに掲載されている『ネクロノミコン異聞』の執筆を開始。→その途中にイカロス出版から本を出せるかもという話になって、出版された『ネクロノミコン異聞』の初期プロットを制作。→しかし、内容が『独ソ戦版ロードムービー』よろしく、よく言えばアンビエントな、悪く言えば起伏のないストーリーになってしまったので、私がキレて話と設定を作り直す。

 ……という感じで最終的に今の形に近いプロットができたんですね。いやー、長い長い。ただ、その間にも最初のお題である「ネクラロリコン」だけはきっちり守って、誰が主人公でも必ず「性格の暗い小児性愛者」という設定だけは変えませんでした。そのせいで…………いや、そんな! あの手は何だ! 窓に! 窓に!

22件のコメント

[C4349]

発売おめでとうございます。このような力作を手元におけるのは読者としてもうれしいことです。
同じ「根暗なロリコン」といっても、どこまでも可愛い秀人君に比べて、十三君は「契約義務」もずいぶん邪だなと思っていると、狂気の十一話が…(笑)
続編、外伝、オスマン帝国秘史など沢山期待してしまうのですが、それこそ香蘭様の能力でもないと発狂してしまう作業量ですよね。気長に待ってます。
  • 2011-07-13
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[C4350] 4349さん

十一話はページ数調整のために作ったインターミッションだったんですけど、予想以上にインパクトのある仕上がりになってしまい、これを掲載するか削ってページ数を減らすかで、最後まで悩んだところだったので、喜んでいただけるととても嬉しいです。

続編に関しては、売れれは次のオファーが来るかもしれないですね。ただ、ブログ掲載分はそういう制約ナッシングですから、資料を集めてはちょこちょこ書きためてます。
  • 2011-07-13
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4351] 来たかチョーさん待ってたドン

さっそくアマゾンで注文。と思ったら品切れですよ。しかもレビューのトップは電気屋さんですかwぜひ、アニメ化して主題歌も売れちゃってウハウハって、まだ言ってますが…。てなわけでまだ読めてません。田舎はつらいです。
  • 2011-07-13
  • 投稿者 : Anchang
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[C4352] Anchangさん

 最近はos-宇宙人をヘビーローテーションでかけてますけど、この本のアニメ化はないから! アマゾンでベスト10ぐらいまでいったら、そりゃあアニメ化の話も出てくるんでしょうけど(ホントか?)、実際はベスト200ですからねえ。それでも、復帰作の初動としては嬉しい限りですよ。

 話は変わって、この本は既に池袋周辺でもジュンク堂ぐらいしか大量に見かけません。秋葉原に行けば、まだ山積みであるかもしれないですけど、実際のところどうなんでしょうか?
  • 2011-07-13
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4353] おめでとうございます

読ませて頂きましたが、私も11話のハジメの狂気が、お気に入りですw
微調整どころか、あそこが全てのキモのようなww
あの壊れ具合を描ける鳥山氏の才能に素直に嫉妬してしまいましたw
  • 2011-07-14
  • 投稿者 : 寛
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[C4354] 寛さん

ありがとうございます。でも、スターリン時代のソ連じゃ12歳以上を死刑にしていたのも、児童が入っている強制収容所があって、そこでは缶詰1コで女の子が売春していたのも事実なんで、実はあんまり内容にフィクション性がなかったりします。事実がああだから、キャラもああならざるを得ないというか……。
  • 2011-07-14
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4355] これだからイデア依存の輩は…

 そっか、売れてるんだ。ヨかったヨかった。

>Anchang
 へい、早速書きました。電撃戦です。先ほどちょっと書き足しました。邪神ちゃんの魅力を書かんのはマズいと思ったんで。

 なるほ、あきらかに閑話の11話はそんな事情だったんスね。ハジメの存在知ってるブログ読者向けのサービスだと思ってた。

 コ○ュ共への当てこすりっぷりもハンパないよねー。「革命的超越者」とかゼニスカヤ・テンにショゴーチカとか。あと、オレーナは少女って書いてあるけど、ホント?
  • 2011-07-14
  • 投稿者 :
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[C4356] つい先ほど

売り上げに貢献してきました。

上のコメントを見て池袋ジュンク堂へ行ってきたのはいいのですが、入手可能なものはネットを介さず極力お店で購入しようとするタイプなのに、目的のものを探すのが下手なので、すっかり彷徨ってしまいました。

ちょうどよい機会なのでゆっくりと読ませていただきます。

というのも、先週末9歳と12歳になる姪の遊び相手として、梅雨が明けた炎天下の中、ネズミの王国ではしゃぎ回ったおかげで激しく体力を消耗し、今なお疲労が回復し切れていないもので…

あ、こういう話はネクラロリコンの方から疎まれるのでしょうか。
  • 2011-07-14
  • 投稿者 : 皐月幸広
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[C4357] 電気屋さん

ディテールに凝ってるのは以前からですよねえ<レビューより。まさかナポレオン文庫でミニエー銃の描写とか出てくると思ってなかった時期がありましたもん。早く読みたいなあ。
  • 2011-07-14
  • 投稿者 : Anchang
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[C4358] Caimです。

買いました。

読んでいる最中にまず感じたのは、同分量の作品群の中でも読み進めやすい事ですね。
なるほど、これが文章技術。パク・・・・勉強になります(笑)

それにしても、ガワを取り払えばよくある少年の成長物語であり、ボーイミーツガールに見えなくもない‥‥ジ〇リテイストな作品のはずなのに、主人公の性癖が色々と台無し(素晴らしい!)にしている辺りが堪りません。

続編も期待しております。初回特典DVDくらいなら、イカロス出版さまも頑張ってくれるはず(笑)
  • 2011-07-14
  • 投稿者 : Caim_Kzkr
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[C4359] 電気屋さん

史実のパヴェル・スドプラトフはエマさんという年上の奥さん意外に興味が無く、スパイであったにも関わらず色恋沙汰はノーサンキューという堅物でした。従ってオレーナは、スドプラトフとの色恋沙汰がないように(以下略)
  • 2011-07-15
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4360] 皐月幸広さん

ありがとうございます。
たぶんですが、ガチロリの人はネズミの国に行ったぐらいでは何も感じないと思います。露天風呂に一緒に入ったとか、海水浴場に一緒に行ったとか後は……何をする、離せ! 俺は大人だぞ!
  • 2011-07-15
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4361] Caim_Kzkrさん

ありがとうございます。
それにしても、パヤオ先生の名前が出てくるとは鋭い。
P40&P211の落下シーンはパヤオ先生お得意の落ちモノ、P210の海から上がってくる少女は例のアレと、イメージが想起されるようにわざと入れています。
御大は『泥まみれの虎』を書いちゃった人ですから、こういうところでフックを作っておかないと……。

それはさておき、何故映像化? 無いから!
  • 2011-07-15
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4362] Res > 4360

> 露天風呂に一緒に入ったとか、海水浴場に一緒に行ったとか後は……何をする、離せ! 俺は大人だぞ!

あぁ、お風呂ですか。

それなら以前そちらの家族と温泉旅行に行った際、一緒に入っ…おっと、今日はこの辺で。
  • 2011-07-15
  • 投稿者 : 皐月幸広
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[C4363]

殆どの邪神たん達が割とストレートに理想っぽいキャラなのに、香蘭だけあんなエグ味豊かな面白キャラなのは
召還者のパーソナリティが反映されるという裏設定でもあるんかいな?と勝手に想像してましたがマジだったのでしょうか。(ツイートを見て)
最初は単に発表媒体の差という出自の違いかなと思っていたのですが。
  • 2011-07-16
  • 投稿者 : トオリスガリーノ
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[C4364] トオリスガリーノさん

作者にとって、これは難しい質問なんですが、はしょって答えてしまうと彼女だけは「元の設定をした人が複数いる」んです。

どういうことかというと、15年前ぐらいに知人と「殿様ギャル」というアイデアを弄っていたんですね。これは要するに「戦国武将を美少女化する」というヤツで、今では別の人が『織田信奈の野望』みたいな形で実現してしまっています。

でも、私としてはその手のネタのパイオニアとして痕跡だけは残しておきたいなー、と思いつつ香蘭を書いていたりするんです。原型は口調しか残ってないんですが(困)

それにしても、キャラの出自の違いがそんなにハッキリ出てますか? わたしゃトオリスガリーノさんの嗅覚の方にビックリですよ。
  • 2011-07-17
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4365]

そんな大げさなものではなく、ただ漠然と、より面白さを優先したキャラ造形かなと言う印象を受けただけですよ。
と言うか思わぬ裏話が聞けてこちらもビックリです(笑
御返答ありがとうございました。


ところで映像化の暁にはやはり「邪神(かみさま)だから恥ずかしくないもん!」みたいなコピーで(略
  • 2011-07-17
  • 投稿者 : トオリスガリーノ
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[C4366] トオリスガリーノさん

男性向け娯楽作品における女性キャラは扱いが難しいところがあって、平均的な男性が素直に受け入れられる程度に無害化するか、あるいは特定の男性が惹きつけられるように有毒化するかの選択肢を迫られるんですよね。

ただ、編集者としての経験から言うと、後者タイプのキャラが売り上げを担保してくれるケースが多い(代表的なキャラがときメモの紐緒なんですが)ので、書き手には「毒のある女を書け」というアドバイスはします。もっとも、真逆の要求をする編集もいるみたいですが。

最後になりますが、何故映像化? そんなに映像的な作品でしたっけ?
  • 2011-07-18
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4367] なるほど。

単純にどちらのタイプが好みかと言われれば、前者になることが多いですが
作品を面白く盛り上げてくれるのは断然後者だよな、と1ユーザーとしては思います。
重ねてのご返答ありがとうございました。

なお映像化云々に大した意味はありません(苦笑
ここに並んでいる皆さんのレスを見ているうちに、私もそのネタに触れなければならないのかという強迫観念を受信(略
  • 2011-07-18
  • 投稿者 : トオリスガリーノ
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[C4368] やっと

読むことができました。なるほど、濃い部分や危険な香りがたっぷり楽しめました。
この話はまだ序章といった感じですよね?続編待っていますよ。
その際にはお願いがあるのですが、なにとぞ熟女邪神を一柱でもよいので加えていただきたいw
  • 2011-07-30
  • 投稿者 : Anchang
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[C4369] Anchangさん

楽しんでいただけたようで嬉しいです。
続編に関しては、既に執筆を始めています。
ただ、熟女邪神に関しては1巻の構想時に既に編集部からだめ出しを喰らっており(発言や振る舞いを見れば分かるでしょうが、ゾのつくキャラは元々熟女でした)、今後もこれが覆る可能性はないと思います。というわけで、脳内で年齢変換をしてお楽しみ下さい。
  • 2011-07-31
  • 投稿者 : 鳥山仁
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[C4374] 全く関係ない話ですが…

順調にいっていたプロット切りの最中、突然子供の泣き声と頬をはたく音が聞こえて中断。その後にまた子供の泣き声が聞こえたので、慌てて声の主が」いるだろうお隣に声をかけたら、深夜にも関わらず躾けです! という母親の返答が返ってきたという…。
これって、かなりヤバイ傾向なようで、気になって原稿に手が着かなくなりました(^_^;)
  • 2011-08-26
  • 投稿者 : 寛
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toriyamazine

Author:toriyamazine
東京都出身。
高校在学中にライターとしてデビュー。
以降は編集者・ライター・ゲームディレクター・実写アダルトDVDの監督、そして作家を兼任。
仕事はSMポルノ関係全般で、小説、ゲーム、実写etc、アニメーションを除くすべてのポルノ作品を平行して制作。年間発表数は約6作品前後がコンスタント。
一般作に関しては、別名義、もしくはアンカーマンとしてのみ参加中。

追記・最近になってメールで連絡が取れないという非難が多く聞かれるようになったので、仕事用のアドレスを公開しておきます。
jjnewzine★gmail.com
です。★マークを@に変えて使ってね。

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