王様を欲しがったカエル

　本日は実写系ＳＭ作品の製作に従事。その間に、イリュージョンというソフトメーカーが発売した『レイプレイ』という作品のバッシングに関する情報を再収集。この問題に関して私は相当出遅れたので、後方支援に徹しようと思っていたんだけど、事態が風雲急を告げる展開になってきたので、後方からやや中盤に上がって活動することを決意。問題を分かりやすく整理してみることにした。

　それにしても、５年ほど前と較べると、規制反対派の活動は驚くほどやりやすくなってきた。多くの反対派の方々が、すでに情報の収集と整理を行っているので、今までと較べると遥かに楽に状況の把握ができる。本当にありがたいことである。

　それでは、事件の概要を時系列順に整理してみよう。

（１）２００９年２月１２日
イギリスの議員が、アマゾンで売られる日本の18禁ゲーム『レイプレイ』を国会で追及

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イギリスの政治家が、日本の18禁PCゲーム『レイプレイ』がAmazon.comで販売されていたことを問題視し、国会で取り上げる意向を明言したそうです。

英紙Belfast Telegraphの報道によると、実際はAmazonが直接ゲームを販売していたわけではなく、Hentai物を扱う輸入の再販業者がマーケットプレイスで陳列していただけとのこと。しかし、本来日本国内だけで販売が許可されていた製品が、イギリスのレイティング機関であるBBFCを素通りして、大衆が利用する大手のオンライン小売店で販売されていたことが問題になっているようです。

労働党の国会議員であるKeith Vaz氏は、こうした製品がイギリス国内で販売されることのないように、議会で行動を起こしていく姿勢を示すと共に、「誰であろうと犯罪行為のレイプをシミュレートするゲームを購入するのは許されるべきことではない。」とコメントしています。

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　この件に関しての説明は、崎山伸夫のBlogに詳しく書かれている。記事の概要をかいつまんで説明すると、

１）イギリスの国会では、２月３日と２月５日に、Coroners and Justice Bill（直訳すると、検視と正義の法律案）という創作物の規制に関する法律案のための参考人質疑が行われていた。

２）この参考人質疑が終わった２月１２日に、『レイプレイ』というゲームがアマゾンのマーケットプレイスで陳列されていた事実が問題になり、国会で取り上げられることになった。

３）Coroners and Justice Billには、第５２条から５８条までにprohibited images of children（直訳すると、禁止された子供の画像）という形で創作物規制が含まれており、これらの条項に関する集中審議が３月３日に行われている。

４）イギリスでこのような動きが活発化した背景には、今年の１月になってからextreme pornography（直訳すると過激なポルノ）の単純所持規制が施行されたという事実がある。

５）extreme pornographyの単純所持規制の法制化に関与したのが、Durham大学ロースクール教授のClare McGlynn（クレア・マックグリン）という人物で、彼女は影響力の有無にかかわらず、暴力的なポルノの社会的な排除を主張している。

６）このクレア・マックリングが２００８年に同大学で開催したイベントに招待されたのが、ラディカルフェミニズムを代表する論客である、Catharine MacKinnon（キャサリン・マッキノン）と、Equality Now（イクォーリティ・ナウ）代表のJessica Neuwirth（ジェシカ・ニューワース）だった。

７）イクォーリティ・ナウは、２００１年からThe Lawyers’Alliance for Women (LAW) Project（直訳すると、女性のための弁護士連合計画）という運動を行っており、その概要は「女性の平等権の推進」のために、法改正を求めることを含めて法律を利用する、というものである。

（続く）