王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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TRPG用小説(2)
- ジャンル : 小説・文学
- スレッドテーマ : ファンタジー小説全般
精霊の大半は、小指の先ほどしかない輝く点のような存在で、何かの拍子に宙に現れたり、地虫のように床を這いずっては、そのうちにふっと消えていくのが常だった。ナシルは物心ついたついた頃から精霊を目撃していたので、誰もがそれを感じる事ができると信じ切っていた。 だから「輝く小さな何か」の話をした途端に、母親の顔色が変わった理由が少年には解らなかった。両親はナシルから「輝く小さな何か」の詳細を尋ねた後で、...