王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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本日も、まったく仕事ができず。深夜まで児童ポルノ禁止法、及びに表現規制関連の事情説明とネゴシエーションに追われる。一方、オンラインの方もやや沈静化したとはいえパニック状態は継続中。まあ、小児性愛者がパニックになるのは当然で、これを責めるのは酷だし、「落ち着け」となだめたからといって、簡単に冷静さを取り戻せるわけもない。ただ、案の定というか小児性愛者の中でもミソジニー的な傾向を持つ者の一部が、女性嫌悪的な発言を行っていて、かなりイライラさせられる。
その数があまりにも多いので2つに絞って指摘しておくが、まず女性の社会的進出を考えれば、高学歴であることはかなり有利な条件なので、十代の妊娠というのは先進諸国では、社会進出を望む女性にとってデメリットになるというのが共通認識で、これが積極的に推奨されるという事態は、極端な少子化でも起こらない限りあり得ない(過疎化の激しい農村部などは例外)。性交同意年齢に関しては、この点を考慮して発言しなければ、社会的地位が比較的高い女性陣から総スカンを食らう。
また、若年層の妊娠出産は、母胎年齢が原因で早産や低出生体重児の割合が高い=リスクが高いことも頭に入れておくべきだ。母胎そのものが成長している状態で妊娠したらどうなるか、というシミュレーションができないのは、小児性愛者が少女をどのような視点で捉えているのかの間接的な証左で、正直言っていい気持ちはしない。要するに、第二次性徴期が9歳あたりで始まることは知っていても、いつあたりに終わるのかには興味がないってことだね。妊娠が可能な年齢と、正常な出産が可能な年齢にはタイムラグがあると割り切って考えなければ、現実に即した議論はできないでしょ? 個体差があるのは知ってるし、平均的な日本人男性が医学的な見地から妊娠を理解していない=医学知識の欠如が酷いことも知ってるけどさ。
2番目に、性行為と妊娠をダイレクトに結びつけだがる男性がいるけれども、子宮ガンや子宮筋腫を代表とする様々な病気によって妊娠ができない状態になっている女性の数は、彼らが思っているよりも遥かに多い。妊娠できない女性はセックスするなと言わんばかりの言説は、もはや電波の領域なのでただちに止めていただきたい。
というか、何でこう女性に嫌われる=敵を増やすような発言をしたがるのか理解に苦しむんですけど、何か深慮遠謀でもあるんでしょうか? 一応、これでも規制反対派のつもりなんだけど、前述のような言説を立て続けに見せられると、脊髄反射で「あっち側」に回りたくなるよ。
まあ、愚痴はこれまでにしておいて、単純規制の問題に関しては、できれば今回で最後にしたい。ずばり、どうやって反対運動を進めていくかだ。
このことを考察する前に念を押しておくけど、以下の文章はあくまで手段の一つであって目的ではない。私以外にも適切なアドバイスをしている人達もいるので、方法を決めかねている人は、それらも参考にして自分のスタンスを確定して欲しい。ここよりも、より有効な手段を提示しているサイトがあるかも知れない。また、無理をして規制反対運動に参加する必要もない。
私が推奨する方法は、小児性愛者のネットにおける児童ポルノの公開→取得方法に着目し、これを逆手にとって規制推進派へのストッピングパワーとするというものだ。この方法のメリットは心理的な負担が少ないことで、「俺は小心」と思っている人でも比較的楽な気持ちで理由付けや行動ができる(はずだ)。デメリットに関しては、効果のある期間が短いという点で、せいぜい使えても数週間が関の山だと思う。つまり、『表現の自由』を錦の御旗に平押しするほうが長期戦に向いている。
さて、この方法を説明する前に理解しておいていただかなければならないのが、小児性愛者が児童ポルノをネット上で公開、これを別の小児性愛者が取得するまでのプロセスである。このプロセスを知っておくだけでも、反対運動がしやすくなることだけは請け負ってもいい。
まず、単純所持が罰則化されている国々の小児性愛者は、原則として自国のサーバーを利用して、児童ポルノを公開することはない。たとえば、アメリカの小児性愛者であれば、アメリカのサーバーは使わないってことですね。
で、現行で比較的メジャーな方法には、日本製の画像掲示板を利用して、
1)ダイレクトに児童ポルノの画像を貼り付ける
2)この掲示板を踏み台にして、更に別の国のサーバーに児童ポルノをアップする
という2つがある。
この2つの方法は、どちらも画像掲示板を利用するという点と、画像掲示板の大半は小児性愛者自身が立てているわけではないという点で共通している。そう、もう勘のいい人ならお分かりかと思うが、児童ポルノを貼り付けられる画像掲示板の大半は、管理人が放置して休止中のものばかりなのだ。
これが何を意味するのか? 画像掲示板をよく利用している人であれば、これもすぐにピンと来るはずだ。日本製の画像掲示板を一番利用しているのは、もちろん日本人だ。人気が無くて休止中の掲示板の数も、もちろん一番多い。そこに、外国人(その多くはアメリカ人と推測される)の小児性愛者がアクセスして、児童ポルノを貼り付けていく。
サーバー管理人は、定期的に巡回して児童ポルノを削除して回るが、すべてを消去できるわけではない。すると、ほったらかしにしておいた画像掲示板に児童ポルノを貼り付けられた管理人は、児童ポルノ禁止法のせいで有罪が確定する。余談になるが、児童ポルノ禁止法に詳しい奥村弁護士の法解釈によると、現行法では掲示板管理人の逮捕理由に明確な根拠はなく、裁判所でも正犯か幇助かは見解が分かれているそうである。
画像掲示板の管理人が逮捕される危険性は、2007年の5月に『画像ちゃんねる』管理人が、猥褻画像公然陳列の共犯容疑で逮捕されたことで一気に広まったけど、これは「何でもあり」の掲示板を開設したのが理由で、しかも見せしめ的な意味合いが強かった。しかし、単純所持が禁止になれば、児童ポルノを掲載する意図が無くても、管理人は適用除外規定がない限りかなりの確率で有罪になる。
このケースは「児童ポルノがメールで送られてきたため単純所持罪で逮捕」の亜種だけど、実際に今の日本でも行われているのがミソ。つまり、単純所持禁止が成立した段階で、パスワードなどを使って閉鎖的な環境にしない限り、画像掲示板管理人は単純所持罪の余波で有罪になる危険性に脅かされることになる。というか、現段階で逮捕者が出ていないのは、規制派及びに警察が児童ポルノの頒布方法の推移についていけていないのが原因だろうと私自身は推察している。
まず、反対活動として無難なのは、画像掲示板の管理人が、掲示板を放置していただけで逮捕というケースを国会議員に指摘して、かつ以前から広まっている前述の「メールで児童ポルノを送られて、単純所持で逮捕される」というケースと併せて送り、相互補強するというもの。ただし、ネットに疎い国会議員に、どうやって画像掲示板の仕組みを分かりやすく説明するかを工夫する必要があるし、画像掲示板使用者の少なさが原因で、ストッピングパワーとしては、相変わらず弱い部類に入る。
この次に紹介する方法は、決まれば政治的影響力は絶大だが、大人数でやらなければ可能性が低く、かつそれ以降の展開がまったく読めないという代物。ただし、個人的には、こちらの方法をより推奨する。
前述のように、小児性愛者は児童ポルノをアップする際に自国のサーバーを使わないのが原則で、現況では休止中の画像掲示板に児童ポルノが閲覧できるURLを貼り付け、日本以外のサーバーに誘導するという方法を使っている。
じゃあ、その誘導先のサーバーが設置されている具体的な主要国はどこかというと……実は中国・韓国・ロシアの三国なのだ。これは偶然に過ぎないが、どの国も日本との外交関係が微妙なのがミソ。特に中国のサーバーは、法的不備が原因でハードコアな作品をアップしやすいという傾向がある。
その法的な不備はどのようなものかというと、以下の記事に書かれている。
「わいせつ写真」転送するならモザイクを!最大15日間の拘留へ―中国
2008年2月20日、香港芸能人「わいせつ写真事件」を受けて、中国大陸でも厳しい取り締まりに乗り出した。今後インターネットを通じて200枚以上の「わいせつ写真」を流布した者は刑事責任が問われる。「写真」を友人に転送するだけでも違法行為になるという。「法制晩報」が伝えた。
最高人民法院(裁判所)が制定した「わいせつ電子情報流布に関する具体的な法律解釈」によると、チャットや電子メールなどで「わいせつ写真」を200枚以上流布、或いはそれ以下の枚数でも1万回以上のアクセスを超えた場合は、すべて刑事責任に問うとしている。また、「わいせつ写真」を友人に転送したりブログで公開したりするだけでも違法行為となり、15日以下の拘留に処せられる。
北京市公安局によると、「わいせつ写真」とは性行為そのものや露骨に性描写された写真を指す。モザイク処理された写真は「わいせつ写真」にはならないという。事件以降、全国の警察では「わいせつ写真」の一斉取り締まりを始めており、すでに閉鎖処分となったサイトもある。警察では、「わいせつ写真を見つけたら、すぐに通報」するよう、市民に広く呼びかけている。(翻訳・編集/NN)
この記事を読めば分かるとおり、中国ではポルノ画像を200枚以上アップするか、アップされた画像へのアクセス数が1万を突破したら犯罪扱いになるという、ずいぶんと厳しい措置が執られているように見えるんだけど、実は中国には表現の自由はなく、ポルノであれば成人のポルノも児童ポルノもアウトだから……後は解説不要だよね? そう、200枚アンダーか、1万アクセスアンダーなら、児童ポルノをネットにアップしていてもオッケーではないけど、実質的にはグレーゾーン扱いにされるという、小児性愛者にとってかなり都合のいい国だったりするのだ。
これなんかは、成人ポルノと児童ポルノを「わいせつ性」でひとくくりにして違法にすると、どんな結果になるかの格好のケーススタディで、それだけでも反論としてはそれなりに有効だ。つまり、ポルノが違法というメッセージを国家が強く打ち出しても、ポルノはなくならないどころか児童虐待の証拠物が「わいせつ」扱いに含まれてしまうので、枚数さえ少なければ見逃されるという大矛盾が現実に出現しているわけだ。これなんかは、いわゆる「社会におけるメッセージ性」を理由にポルノ規制を訴える人間には、格好のカウンターパンチとして機能する。でも、この情報にはより有効な使い道がある。つまり、外交問題だ。
児童ポルノの単純所持禁止、及びに創作物規制にご執心の皆様は、世界から児童ポルノを撲滅するという崇高な目的で日夜頑張っていらっしゃるわけで、当然、中国の法的な不備にも、怒りを込めて批判の声を上げて下さるだろう。現段階で、そうした声がどういうわけか聞かれないのは、彼らが中国の現状を知らないからではないか?
そういう次第で、日本ユニセフ協会、ユニセフなどの各団体、及びに公明党、自民党の国会議員の皆様に、この現状をお知らせして、中国、韓国、ロシアに対する非難声明の発表、できれば国会で非難決議を提案していただきたいと、私なんかは切に願うわけだ。というか、非難声明を出さなければ、彼らが児童保護のために活動していないと断定する根拠ができるでしょ?
何せ日本ユニセフ協会には、香港生まれのアグネス・チャンがいるし、今の自民党は親中派の福田首相が率いているわけで、今後の日中友好の礎にもなるだろうから、是非とも中国政府に児童ポルノの頒布を徹底的に取り締まるように訴えかけて欲しいわけですよ。というか、非難声明を出さなければ、彼らが児童保護のために活動していないと断定する根拠ができるでしょ?
まあ、今までの経緯からすると、多数の訴えがあっても無視するのが規制派の常道なので、念のために民主党右派の国会議員等に、状況を説明して国会で質問までしてもらえればパーフェクトだけど、現状ではまだこれができるかどうかは未定。可能性は限りなく低いが、試してみても損はないよね?
もちろん、これらの義人に訴える際には、自分たちも児童ポルノに対して強い憤りを抱いていることを強調することはお忘れ無く。この辺は、今まで児童ポルノを国際問題として扱い、外圧という形で日本に持ち込んだ規制推進派のスタンスを、そのまま丁寧にトレースすればいい。児童ポルノは許せない! だから中国政府に抗議して欲しい! という感じ。これなら、自分たちがポルノを告発するというスタイルをとれるので、表現の自由を掲げる方法と異なり、心理的なプレッシャーも少なくて済む。
で、最後になるけど、単純所持で規制されそうな作品リストに、かなり面白いドラマが引っかかってきてるんだけど、これは自分の目で確かめてから報告します。駄目だったら、こっちの話はナシってことで。
その数があまりにも多いので2つに絞って指摘しておくが、まず女性の社会的進出を考えれば、高学歴であることはかなり有利な条件なので、十代の妊娠というのは先進諸国では、社会進出を望む女性にとってデメリットになるというのが共通認識で、これが積極的に推奨されるという事態は、極端な少子化でも起こらない限りあり得ない(過疎化の激しい農村部などは例外)。性交同意年齢に関しては、この点を考慮して発言しなければ、社会的地位が比較的高い女性陣から総スカンを食らう。
また、若年層の妊娠出産は、母胎年齢が原因で早産や低出生体重児の割合が高い=リスクが高いことも頭に入れておくべきだ。母胎そのものが成長している状態で妊娠したらどうなるか、というシミュレーションができないのは、小児性愛者が少女をどのような視点で捉えているのかの間接的な証左で、正直言っていい気持ちはしない。要するに、第二次性徴期が9歳あたりで始まることは知っていても、いつあたりに終わるのかには興味がないってことだね。妊娠が可能な年齢と、正常な出産が可能な年齢にはタイムラグがあると割り切って考えなければ、現実に即した議論はできないでしょ? 個体差があるのは知ってるし、平均的な日本人男性が医学的な見地から妊娠を理解していない=医学知識の欠如が酷いことも知ってるけどさ。
2番目に、性行為と妊娠をダイレクトに結びつけだがる男性がいるけれども、子宮ガンや子宮筋腫を代表とする様々な病気によって妊娠ができない状態になっている女性の数は、彼らが思っているよりも遥かに多い。妊娠できない女性はセックスするなと言わんばかりの言説は、もはや電波の領域なのでただちに止めていただきたい。
というか、何でこう女性に嫌われる=敵を増やすような発言をしたがるのか理解に苦しむんですけど、何か深慮遠謀でもあるんでしょうか? 一応、これでも規制反対派のつもりなんだけど、前述のような言説を立て続けに見せられると、脊髄反射で「あっち側」に回りたくなるよ。
まあ、愚痴はこれまでにしておいて、単純規制の問題に関しては、できれば今回で最後にしたい。ずばり、どうやって反対運動を進めていくかだ。
このことを考察する前に念を押しておくけど、以下の文章はあくまで手段の一つであって目的ではない。私以外にも適切なアドバイスをしている人達もいるので、方法を決めかねている人は、それらも参考にして自分のスタンスを確定して欲しい。ここよりも、より有効な手段を提示しているサイトがあるかも知れない。また、無理をして規制反対運動に参加する必要もない。
私が推奨する方法は、小児性愛者のネットにおける児童ポルノの公開→取得方法に着目し、これを逆手にとって規制推進派へのストッピングパワーとするというものだ。この方法のメリットは心理的な負担が少ないことで、「俺は小心」と思っている人でも比較的楽な気持ちで理由付けや行動ができる(はずだ)。デメリットに関しては、効果のある期間が短いという点で、せいぜい使えても数週間が関の山だと思う。つまり、『表現の自由』を錦の御旗に平押しするほうが長期戦に向いている。
さて、この方法を説明する前に理解しておいていただかなければならないのが、小児性愛者が児童ポルノをネット上で公開、これを別の小児性愛者が取得するまでのプロセスである。このプロセスを知っておくだけでも、反対運動がしやすくなることだけは請け負ってもいい。
まず、単純所持が罰則化されている国々の小児性愛者は、原則として自国のサーバーを利用して、児童ポルノを公開することはない。たとえば、アメリカの小児性愛者であれば、アメリカのサーバーは使わないってことですね。
で、現行で比較的メジャーな方法には、日本製の画像掲示板を利用して、
1)ダイレクトに児童ポルノの画像を貼り付ける
2)この掲示板を踏み台にして、更に別の国のサーバーに児童ポルノをアップする
という2つがある。
この2つの方法は、どちらも画像掲示板を利用するという点と、画像掲示板の大半は小児性愛者自身が立てているわけではないという点で共通している。そう、もう勘のいい人ならお分かりかと思うが、児童ポルノを貼り付けられる画像掲示板の大半は、管理人が放置して休止中のものばかりなのだ。
これが何を意味するのか? 画像掲示板をよく利用している人であれば、これもすぐにピンと来るはずだ。日本製の画像掲示板を一番利用しているのは、もちろん日本人だ。人気が無くて休止中の掲示板の数も、もちろん一番多い。そこに、外国人(その多くはアメリカ人と推測される)の小児性愛者がアクセスして、児童ポルノを貼り付けていく。
サーバー管理人は、定期的に巡回して児童ポルノを削除して回るが、すべてを消去できるわけではない。すると、ほったらかしにしておいた画像掲示板に児童ポルノを貼り付けられた管理人は、児童ポルノ禁止法のせいで有罪が確定する。余談になるが、児童ポルノ禁止法に詳しい奥村弁護士の法解釈によると、現行法では掲示板管理人の逮捕理由に明確な根拠はなく、裁判所でも正犯か幇助かは見解が分かれているそうである。
画像掲示板の管理人が逮捕される危険性は、2007年の5月に『画像ちゃんねる』管理人が、猥褻画像公然陳列の共犯容疑で逮捕されたことで一気に広まったけど、これは「何でもあり」の掲示板を開設したのが理由で、しかも見せしめ的な意味合いが強かった。しかし、単純所持が禁止になれば、児童ポルノを掲載する意図が無くても、管理人は適用除外規定がない限りかなりの確率で有罪になる。
このケースは「児童ポルノがメールで送られてきたため単純所持罪で逮捕」の亜種だけど、実際に今の日本でも行われているのがミソ。つまり、単純所持禁止が成立した段階で、パスワードなどを使って閉鎖的な環境にしない限り、画像掲示板管理人は単純所持罪の余波で有罪になる危険性に脅かされることになる。というか、現段階で逮捕者が出ていないのは、規制派及びに警察が児童ポルノの頒布方法の推移についていけていないのが原因だろうと私自身は推察している。
まず、反対活動として無難なのは、画像掲示板の管理人が、掲示板を放置していただけで逮捕というケースを国会議員に指摘して、かつ以前から広まっている前述の「メールで児童ポルノを送られて、単純所持で逮捕される」というケースと併せて送り、相互補強するというもの。ただし、ネットに疎い国会議員に、どうやって画像掲示板の仕組みを分かりやすく説明するかを工夫する必要があるし、画像掲示板使用者の少なさが原因で、ストッピングパワーとしては、相変わらず弱い部類に入る。
この次に紹介する方法は、決まれば政治的影響力は絶大だが、大人数でやらなければ可能性が低く、かつそれ以降の展開がまったく読めないという代物。ただし、個人的には、こちらの方法をより推奨する。
前述のように、小児性愛者は児童ポルノをアップする際に自国のサーバーを使わないのが原則で、現況では休止中の画像掲示板に児童ポルノが閲覧できるURLを貼り付け、日本以外のサーバーに誘導するという方法を使っている。
じゃあ、その誘導先のサーバーが設置されている具体的な主要国はどこかというと……実は中国・韓国・ロシアの三国なのだ。これは偶然に過ぎないが、どの国も日本との外交関係が微妙なのがミソ。特に中国のサーバーは、法的不備が原因でハードコアな作品をアップしやすいという傾向がある。
その法的な不備はどのようなものかというと、以下の記事に書かれている。
「わいせつ写真」転送するならモザイクを!最大15日間の拘留へ―中国
2008年2月20日、香港芸能人「わいせつ写真事件」を受けて、中国大陸でも厳しい取り締まりに乗り出した。今後インターネットを通じて200枚以上の「わいせつ写真」を流布した者は刑事責任が問われる。「写真」を友人に転送するだけでも違法行為になるという。「法制晩報」が伝えた。
最高人民法院(裁判所)が制定した「わいせつ電子情報流布に関する具体的な法律解釈」によると、チャットや電子メールなどで「わいせつ写真」を200枚以上流布、或いはそれ以下の枚数でも1万回以上のアクセスを超えた場合は、すべて刑事責任に問うとしている。また、「わいせつ写真」を友人に転送したりブログで公開したりするだけでも違法行為となり、15日以下の拘留に処せられる。
北京市公安局によると、「わいせつ写真」とは性行為そのものや露骨に性描写された写真を指す。モザイク処理された写真は「わいせつ写真」にはならないという。事件以降、全国の警察では「わいせつ写真」の一斉取り締まりを始めており、すでに閉鎖処分となったサイトもある。警察では、「わいせつ写真を見つけたら、すぐに通報」するよう、市民に広く呼びかけている。(翻訳・編集/NN)
この記事を読めば分かるとおり、中国ではポルノ画像を200枚以上アップするか、アップされた画像へのアクセス数が1万を突破したら犯罪扱いになるという、ずいぶんと厳しい措置が執られているように見えるんだけど、実は中国には表現の自由はなく、ポルノであれば成人のポルノも児童ポルノもアウトだから……後は解説不要だよね? そう、200枚アンダーか、1万アクセスアンダーなら、児童ポルノをネットにアップしていてもオッケーではないけど、実質的にはグレーゾーン扱いにされるという、小児性愛者にとってかなり都合のいい国だったりするのだ。
これなんかは、成人ポルノと児童ポルノを「わいせつ性」でひとくくりにして違法にすると、どんな結果になるかの格好のケーススタディで、それだけでも反論としてはそれなりに有効だ。つまり、ポルノが違法というメッセージを国家が強く打ち出しても、ポルノはなくならないどころか児童虐待の証拠物が「わいせつ」扱いに含まれてしまうので、枚数さえ少なければ見逃されるという大矛盾が現実に出現しているわけだ。これなんかは、いわゆる「社会におけるメッセージ性」を理由にポルノ規制を訴える人間には、格好のカウンターパンチとして機能する。でも、この情報にはより有効な使い道がある。つまり、外交問題だ。
児童ポルノの単純所持禁止、及びに創作物規制にご執心の皆様は、世界から児童ポルノを撲滅するという崇高な目的で日夜頑張っていらっしゃるわけで、当然、中国の法的な不備にも、怒りを込めて批判の声を上げて下さるだろう。現段階で、そうした声がどういうわけか聞かれないのは、彼らが中国の現状を知らないからではないか?
そういう次第で、日本ユニセフ協会、ユニセフなどの各団体、及びに公明党、自民党の国会議員の皆様に、この現状をお知らせして、中国、韓国、ロシアに対する非難声明の発表、できれば国会で非難決議を提案していただきたいと、私なんかは切に願うわけだ。というか、非難声明を出さなければ、彼らが児童保護のために活動していないと断定する根拠ができるでしょ?
何せ日本ユニセフ協会には、香港生まれのアグネス・チャンがいるし、今の自民党は親中派の福田首相が率いているわけで、今後の日中友好の礎にもなるだろうから、是非とも中国政府に児童ポルノの頒布を徹底的に取り締まるように訴えかけて欲しいわけですよ。というか、非難声明を出さなければ、彼らが児童保護のために活動していないと断定する根拠ができるでしょ?
まあ、今までの経緯からすると、多数の訴えがあっても無視するのが規制派の常道なので、念のために民主党右派の国会議員等に、状況を説明して国会で質問までしてもらえればパーフェクトだけど、現状ではまだこれができるかどうかは未定。可能性は限りなく低いが、試してみても損はないよね?
もちろん、これらの義人に訴える際には、自分たちも児童ポルノに対して強い憤りを抱いていることを強調することはお忘れ無く。この辺は、今まで児童ポルノを国際問題として扱い、外圧という形で日本に持ち込んだ規制推進派のスタンスを、そのまま丁寧にトレースすればいい。児童ポルノは許せない! だから中国政府に抗議して欲しい! という感じ。これなら、自分たちがポルノを告発するというスタイルをとれるので、表現の自由を掲げる方法と異なり、心理的なプレッシャーも少なくて済む。
で、最後になるけど、単純所持で規制されそうな作品リストに、かなり面白いドラマが引っかかってきてるんだけど、これは自分の目で確かめてから報告します。駄目だったら、こっちの話はナシってことで。
3件のコメント
[C227]
- 2008-03-17
- 編集
[C229] 非難声明を要請するなら
http://www.translativearts.com/log20080208.html
で紹介されているIWFの統計を提示して米露への非難を求めるのがストーリーとしてはシンプルに思えます。
で紹介されているIWFの統計を提示して米露への非難を求めるのがストーリーとしてはシンプルに思えます。
- 2008-03-18
- 編集
[C230]
>>229
時間がないので手短なコメントで失礼。
ご提案の件ですが、テキストに関しては委細承知しております。
どっちもやるべきです。
使えるものは、何でも使えぐらいの気持ちでいて下さい。もちろん、合法的でという留保付きですが。
時間がないので手短なコメントで失礼。
ご提案の件ですが、テキストに関しては委細承知しております。
どっちもやるべきです。
使えるものは、何でも使えぐらいの気持ちでいて下さい。もちろん、合法的でという留保付きですが。
- 2008-03-18
- 編集
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