王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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選挙の話は前回でお終い。本日から備忘録に戻ります。
ここ数日は実写系の作業に従事。レイアウト、撮影、文章書きと段階を踏んでこなしている。平行して、新作ストーリーのアウトラインも完成。いつものように、企画案と完成したシノプシスが全く異なったモノになる。『悪夢探偵』とのネタかぶり回避を心がけた結果だが、(当然ではあるが)こっちの方が私にはしっくり来る。
今回のシノプシスの問題点は、大まかに分けて以下の3つ。
(1)ゲームであるにもかかわらず、描写文が必要となる。
文章に目の利くゲーマーの間では、アドベンチャーゲームに描写文が必要か否かは常に話題になる。これは、ゲームにはビジュアルや音楽、効果音という演出的な要素が付随するのだから、そもそも文章で情景や事態の説明をする必要がないというところから始まって、プレイヤーがゲームを進行させていく上で、いちいち地の文を読むのは面倒というもっともな意見で終わるのが常だ。そして、私もこの意見に原則として賛同する。マウスをクリックしてテキストを読み進めていく以上、必要以上に凝った文章や量の多い文章は読むのに面倒くさいと思うのだ。地の文が読みたければ小説を読むよ。
が、今回のシノプシスをそのままゲーム化しようとすると、どうしても三人称でかつ描写文をふんだんに盛り込まねばならなくなる。これは、「些末なことをあんまり考えずに、ゲームをプレイしてもらいたい」という私の主義からは逸脱する。どうしようか?
(2)ストーリーの軸が3つ存在するため、1つ1つのエピソードに起伏がない。
今回の作品では、構想の段階で倒叙型ミステリの構造を取り入れ、最終的に一部を除いて破棄している。自分にはミステリを書く才能も意欲もない。ただし、以上の経緯で完成した構造がキーになっているために、ここに含まれる情報が埋まらない限り、プレイヤーには作品の構成全体が見えてこない、という部分は残ってしまっている。そして、その分だけ別パーツの起伏が薄いのだ。これは、細部を詰めていく段階で修正しなければならない。もっとサスペンス寄りに、スピード感を持たせる方向で修正を加えていきたい。私はロマンにも謎解きにも興味が持てないのだ。
(3)ポルノが作品のテーマではない。
これが一番の問題だ。今回は設定がポルノとしては複雑すぎ、かつ複数の軸を持っているために、Hシーンが添え物のようになってしまっている。納得できない。一般作が描きたいのであれば、別名義で普通の出版社から作品を発表するよ。何のためにポルノを描いてるんだ? この点は絶対に修正が必要だ。
このような状況が発生しているのは、前述したように構想段階のアイデアが複雑だったことに起因している。でも、このアイデアは自分が創作をする上で、どうしても形にしておきたいものなんだよね。単なるわがままか? わがままだね。
ここ数日は実写系の作業に従事。レイアウト、撮影、文章書きと段階を踏んでこなしている。平行して、新作ストーリーのアウトラインも完成。いつものように、企画案と完成したシノプシスが全く異なったモノになる。『悪夢探偵』とのネタかぶり回避を心がけた結果だが、(当然ではあるが)こっちの方が私にはしっくり来る。
今回のシノプシスの問題点は、大まかに分けて以下の3つ。
(1)ゲームであるにもかかわらず、描写文が必要となる。
文章に目の利くゲーマーの間では、アドベンチャーゲームに描写文が必要か否かは常に話題になる。これは、ゲームにはビジュアルや音楽、効果音という演出的な要素が付随するのだから、そもそも文章で情景や事態の説明をする必要がないというところから始まって、プレイヤーがゲームを進行させていく上で、いちいち地の文を読むのは面倒というもっともな意見で終わるのが常だ。そして、私もこの意見に原則として賛同する。マウスをクリックしてテキストを読み進めていく以上、必要以上に凝った文章や量の多い文章は読むのに面倒くさいと思うのだ。地の文が読みたければ小説を読むよ。
が、今回のシノプシスをそのままゲーム化しようとすると、どうしても三人称でかつ描写文をふんだんに盛り込まねばならなくなる。これは、「些末なことをあんまり考えずに、ゲームをプレイしてもらいたい」という私の主義からは逸脱する。どうしようか?
(2)ストーリーの軸が3つ存在するため、1つ1つのエピソードに起伏がない。
今回の作品では、構想の段階で倒叙型ミステリの構造を取り入れ、最終的に一部を除いて破棄している。自分にはミステリを書く才能も意欲もない。ただし、以上の経緯で完成した構造がキーになっているために、ここに含まれる情報が埋まらない限り、プレイヤーには作品の構成全体が見えてこない、という部分は残ってしまっている。そして、その分だけ別パーツの起伏が薄いのだ。これは、細部を詰めていく段階で修正しなければならない。もっとサスペンス寄りに、スピード感を持たせる方向で修正を加えていきたい。私はロマンにも謎解きにも興味が持てないのだ。
(3)ポルノが作品のテーマではない。
これが一番の問題だ。今回は設定がポルノとしては複雑すぎ、かつ複数の軸を持っているために、Hシーンが添え物のようになってしまっている。納得できない。一般作が描きたいのであれば、別名義で普通の出版社から作品を発表するよ。何のためにポルノを描いてるんだ? この点は絶対に修正が必要だ。
このような状況が発生しているのは、前述したように構想段階のアイデアが複雑だったことに起因している。でも、このアイデアは自分が創作をする上で、どうしても形にしておきたいものなんだよね。単なるわがままか? わがままだね。
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