王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
Entries
実写系雑誌の入稿が終了。ここで一段落ついたので、今後の作業プライオリティを整理。現段階で作業スケジュールを組まなければならないのは、
1)実写系雑誌A(発売日確定)
2)実写系雑誌B(発売日確定)
3)ゲーム系雑誌C(発売日未定。先行誌の売り上げが悪い場合はボツ)
4)同人ゲームD(発売日未定。漫画家氏主導。参加者の気分が乗ればスタート?)
5)実写系雑誌E(企画未提出。現状でテスト撮影待ち)
6)実写系雑誌F(企画未提出。詳細が確定し次第企画を提出)
7)非エロ系ムックG(企画未提出)
8)非エロ系ムックH(企画未提出)
の8本。この中で、既に予算が下りている1と2に関しては、スケジュールの組を早急に行う必要がある。3と4に関しては、詳細を詰めておけば、企画が動き出した段階でスケジュールを組むことが可能。5と6も同様。
問題は7と8だ。資料を蓄積していないので、企画の詳細を煮つめてもいない。情報を集めないといけないと思いつつ、放置して早1ヶ月。怠慢だ。週に1回でも良いから、情報を集めるための時間を作らないと。また、それをルーチン化せねば、このまま企画が腐食する。うーん。
先々日はモデルプロダクションと交渉。新雑誌のためのモデル確保とスケジュールの調整。モデルプロダクション側から「処女の子が登録してるんですけど、撮影に使いませんか?」と誘われるが、丁重にお断りをする。ウチの読者で処女好きはほとんどいません。というか、実写系のエロ本好きで、処女好きは珍しいと思います。そもそも、処女が好きって段階でセックスが苦手なのはバレバレだから、そういう人の大半は既に2次元に移行したんじゃないでしょうか?
先日も実写系の雑誌のスケジュール組。意外と日数がないので焦る。かなりやばい。同時に、表現規制の問題を扱っているオフ会に参加。情報交換を行う。それから、一息ついて変態系のイベントに参加。その場で実写系雑誌Fのためのライター、出演者の確保と根回しを行う。
本日は寝違えが原因で背筋を傷めて死亡。スケジュール組だけを細々と行う。マジ痛いです。
で、ようやく6月25日の日記の続き。戦前はナンパ目的に使われた政治活動についてだけど、この傾向は少なくとも太平洋戦争後の一時期までは継続・拡大の傾向にあった。その一番の原動力になったのは太平洋戦争だった。戦前までは女性の参政権が認められていなかったのが、終戦後にアメリカ占領軍の指令によって制度改革がなされたのだ。1945年のことである。
こうした大戦争後の社会改革による女性参政権の成立というパターンは経済大国に共通したもので、第一次世界大戦後にはソ連、ドイツ、アメリカ、イギリスが、第二次世界大戦後には、フランス、日本、そしてちょっとランクが落ちるけれどもイタリアで起こっている。これは、経済大国同士の戦争(大戦争)では工業生産力や工業製品の優劣が戦争の趨勢に直結するためで、男性が戦場にかり出されたために生じた人手不足を、女性が補わなければ戦争の遂行が困難だった故に生じた現象である。これが紆余曲折を経て、戦前には一般的だった「女性は家庭」という常識を少しずつ破壊していったのだ。
そして、女性参政権が国家に認められたことによって、女性の政治運動への関与は戦前と比較すると次第に活性化していった。特に左派系の学生運動における女性の参加率は顕著だった。ぶっちゃけ、1960年代の学生運動というのは、恋愛の場も提供していたのである。たとえば、女性の参加者数が少なかった赤軍派などは、「女嫌い」の異名を付けられており、これは他のグループに含まれる女性の比率が高かったことの間接的な証明となる。
ここに大きな変化が生じたのが1970年代。日本における直接の契機は、全共闘運動に参加していた女子学生の一部が、ウーマンリブ運動(もしくは男女同権運動)に移行していったこととされている。女性が真面目に政治活動をしようと思っていたら、ナンパ目的で学生運動に紛れ込んでいる男性というのはうざったい上に、グループ内部でご乱行、もっと酷い場合はレイプ事件などを引き起こしたあげくに、「俺は男だから」と居直るのだから、やってられないと思うのは自然の成り行きだろう。また、そもそも政治活動と恋愛がアマルガム(混合)した状況下では、異性関係が苦手な人間に居場所がないというのも問題だったのは間違いない。
しかし、それ以上に大きかったのは社会状況の変化と、それに伴う婚姻率の変化だった。
(続く)
1)実写系雑誌A(発売日確定)
2)実写系雑誌B(発売日確定)
3)ゲーム系雑誌C(発売日未定。先行誌の売り上げが悪い場合はボツ)
4)同人ゲームD(発売日未定。漫画家氏主導。参加者の気分が乗ればスタート?)
5)実写系雑誌E(企画未提出。現状でテスト撮影待ち)
6)実写系雑誌F(企画未提出。詳細が確定し次第企画を提出)
7)非エロ系ムックG(企画未提出)
8)非エロ系ムックH(企画未提出)
の8本。この中で、既に予算が下りている1と2に関しては、スケジュールの組を早急に行う必要がある。3と4に関しては、詳細を詰めておけば、企画が動き出した段階でスケジュールを組むことが可能。5と6も同様。
問題は7と8だ。資料を蓄積していないので、企画の詳細を煮つめてもいない。情報を集めないといけないと思いつつ、放置して早1ヶ月。怠慢だ。週に1回でも良いから、情報を集めるための時間を作らないと。また、それをルーチン化せねば、このまま企画が腐食する。うーん。
先々日はモデルプロダクションと交渉。新雑誌のためのモデル確保とスケジュールの調整。モデルプロダクション側から「処女の子が登録してるんですけど、撮影に使いませんか?」と誘われるが、丁重にお断りをする。ウチの読者で処女好きはほとんどいません。というか、実写系のエロ本好きで、処女好きは珍しいと思います。そもそも、処女が好きって段階でセックスが苦手なのはバレバレだから、そういう人の大半は既に2次元に移行したんじゃないでしょうか?
先日も実写系の雑誌のスケジュール組。意外と日数がないので焦る。かなりやばい。同時に、表現規制の問題を扱っているオフ会に参加。情報交換を行う。それから、一息ついて変態系のイベントに参加。その場で実写系雑誌Fのためのライター、出演者の確保と根回しを行う。
本日は寝違えが原因で背筋を傷めて死亡。スケジュール組だけを細々と行う。マジ痛いです。
で、ようやく6月25日の日記の続き。戦前はナンパ目的に使われた政治活動についてだけど、この傾向は少なくとも太平洋戦争後の一時期までは継続・拡大の傾向にあった。その一番の原動力になったのは太平洋戦争だった。戦前までは女性の参政権が認められていなかったのが、終戦後にアメリカ占領軍の指令によって制度改革がなされたのだ。1945年のことである。
こうした大戦争後の社会改革による女性参政権の成立というパターンは経済大国に共通したもので、第一次世界大戦後にはソ連、ドイツ、アメリカ、イギリスが、第二次世界大戦後には、フランス、日本、そしてちょっとランクが落ちるけれどもイタリアで起こっている。これは、経済大国同士の戦争(大戦争)では工業生産力や工業製品の優劣が戦争の趨勢に直結するためで、男性が戦場にかり出されたために生じた人手不足を、女性が補わなければ戦争の遂行が困難だった故に生じた現象である。これが紆余曲折を経て、戦前には一般的だった「女性は家庭」という常識を少しずつ破壊していったのだ。
そして、女性参政権が国家に認められたことによって、女性の政治運動への関与は戦前と比較すると次第に活性化していった。特に左派系の学生運動における女性の参加率は顕著だった。ぶっちゃけ、1960年代の学生運動というのは、恋愛の場も提供していたのである。たとえば、女性の参加者数が少なかった赤軍派などは、「女嫌い」の異名を付けられており、これは他のグループに含まれる女性の比率が高かったことの間接的な証明となる。
ここに大きな変化が生じたのが1970年代。日本における直接の契機は、全共闘運動に参加していた女子学生の一部が、ウーマンリブ運動(もしくは男女同権運動)に移行していったこととされている。女性が真面目に政治活動をしようと思っていたら、ナンパ目的で学生運動に紛れ込んでいる男性というのはうざったい上に、グループ内部でご乱行、もっと酷い場合はレイプ事件などを引き起こしたあげくに、「俺は男だから」と居直るのだから、やってられないと思うのは自然の成り行きだろう。また、そもそも政治活動と恋愛がアマルガム(混合)した状況下では、異性関係が苦手な人間に居場所がないというのも問題だったのは間違いない。
しかし、それ以上に大きかったのは社会状況の変化と、それに伴う婚姻率の変化だった。
(続く)
4件のコメント
[C8]
- 2007-08-08
- 編集
[C9] あくまで仮説ですけど。
烏蛇さん
まず、セクハラについての研究・調査において、精神病や脳疾患の関与がどの程度あるのかという研究が、私が調べた限り日本でも英米でもほぼ皆無なので、統計学的、あるいは帰納的に立証されている証拠が皆無という前提で話を進めさせていただきます(証拠がある場合は、そちらを参考にして下さい)。
少なくとも、私が実際に見た限りでは、セクハラに発展した事件(?)というのは、ほぼ100%の確率で頭の調子がおかしい人が絡んでおり、しかも本人には病識がないか、あってもそれを人格の一種として誤認しています。そして、政治活動に限って言えば、宴席、あるいは大規模な集会やイベントが絡んでいる場合が多いんです。
そこで、あくまで現段階では仮説に過ぎないんですが、欧米に較べて政治活動上のセクハラが多く見える理由には、宴席絡み、もっと範囲を狭めるとアルコールがセクハラをブーストする役割を果たしているんじゃないかと疑っています。つまり、欧米人はアルコールの分解酵素をほぼ100%の確率で持っているため、よっぽど酷い宴席でない限りご乱行には至らないどころか、定期的な飲酒が頭脳に好影響を与えるケースが多いのに対して、日本人の4割はアルコール分解酵素が部分欠損しているために、少量のアルコールでも抑制力を失うケースがあるんじゃないでしょうか? もちろん、某スーパーフリーのように、女性ホルモンがアルコールの分解を阻害する現象を悪用しているケースもあるでしょうから、これが正解というものを見つけるのは難しいんですが………。
まず、セクハラについての研究・調査において、精神病や脳疾患の関与がどの程度あるのかという研究が、私が調べた限り日本でも英米でもほぼ皆無なので、統計学的、あるいは帰納的に立証されている証拠が皆無という前提で話を進めさせていただきます(証拠がある場合は、そちらを参考にして下さい)。
少なくとも、私が実際に見た限りでは、セクハラに発展した事件(?)というのは、ほぼ100%の確率で頭の調子がおかしい人が絡んでおり、しかも本人には病識がないか、あってもそれを人格の一種として誤認しています。そして、政治活動に限って言えば、宴席、あるいは大規模な集会やイベントが絡んでいる場合が多いんです。
そこで、あくまで現段階では仮説に過ぎないんですが、欧米に較べて政治活動上のセクハラが多く見える理由には、宴席絡み、もっと範囲を狭めるとアルコールがセクハラをブーストする役割を果たしているんじゃないかと疑っています。つまり、欧米人はアルコールの分解酵素をほぼ100%の確率で持っているため、よっぽど酷い宴席でない限りご乱行には至らないどころか、定期的な飲酒が頭脳に好影響を与えるケースが多いのに対して、日本人の4割はアルコール分解酵素が部分欠損しているために、少量のアルコールでも抑制力を失うケースがあるんじゃないでしょうか? もちろん、某スーパーフリーのように、女性ホルモンがアルコールの分解を阻害する現象を悪用しているケースもあるでしょうから、これが正解というものを見つけるのは難しいんですが………。
- 2007-08-09
- 編集
[C11]
回答ありがとうございます。
なるほど、酒の強さですか…… 予想もしてませんでしたが、なかなか興味深い仮説だと思います。
ただ、エチルアルコールの分解酵素の中で、人種によって差のある「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」についてWikipediaを参照してみたところ、
http://ja.wikipedia.org/wiki/アセトアルデヒド脱水素酵素
> *GGタイプ(お酒に強いタイプ)
> *このタイプはお酒に強いと思われているが、実際は、アルコールが体内で代謝された後に生じる、毒性の強いアセトアルデヒドを速やかに分解できるだけである。つまり、摂取したアルコールの濃度に応じて、実際には脳が麻痺しており、アルコールによる本来の酔いに変わりがあるわけではない。
という記述があり、お酒に強い人でもエチルアルコール自体による酩酊作用には大差ないようです。
ただし、アセトアルデヒドは毒性の強い物質であり、当然脳に影響を及ぼすと考えられますから、(鳥山氏の仮説が正しいとすれば)その差が大きく作用しているのかもしれません。
なるほど、酒の強さですか…… 予想もしてませんでしたが、なかなか興味深い仮説だと思います。
ただ、エチルアルコールの分解酵素の中で、人種によって差のある「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」についてWikipediaを参照してみたところ、
http://ja.wikipedia.org/wiki/アセトアルデヒド脱水素酵素
> *GGタイプ(お酒に強いタイプ)
> *このタイプはお酒に強いと思われているが、実際は、アルコールが体内で代謝された後に生じる、毒性の強いアセトアルデヒドを速やかに分解できるだけである。つまり、摂取したアルコールの濃度に応じて、実際には脳が麻痺しており、アルコールによる本来の酔いに変わりがあるわけではない。
という記述があり、お酒に強い人でもエチルアルコール自体による酩酊作用には大差ないようです。
ただし、アセトアルデヒドは毒性の強い物質であり、当然脳に影響を及ぼすと考えられますから、(鳥山氏の仮説が正しいとすれば)その差が大きく作用しているのかもしれません。
- 2007-08-10
- 編集
[C13]
烏蛇さん
おっしゃるように、アルコール分解酵素の強弱と、アルコールのもたらす酩酊作用の強弱に相関関係はありません。そして、性犯罪に関して言えば、欧米の方がアルコールやドラッグをブーストとして利用するケースが目につきます。この点で、私の仮説は弱いんですよね。
そこで、もう1つの仮説として、アルコールの摂取が恒常的に行われている欧米において、アルコールがブーストの役割を果たすセクハラも恒常的に発生しており、あまりにも当たり前なのでトピックにならないが故に日本の例が目立つ、というパターンも想定できます。
ただ、この問題はきちんとした統計がない限り断定が難しいので、色んなパターンを考えておくのが吉でしょう。厚生労働省の調査によると、アルコール摂取後のセクハラ事件が相当数存在するのは事実ですから、この点だけは外さなくても良いんじゃないかと思いますが。
おっしゃるように、アルコール分解酵素の強弱と、アルコールのもたらす酩酊作用の強弱に相関関係はありません。そして、性犯罪に関して言えば、欧米の方がアルコールやドラッグをブーストとして利用するケースが目につきます。この点で、私の仮説は弱いんですよね。
そこで、もう1つの仮説として、アルコールの摂取が恒常的に行われている欧米において、アルコールがブーストの役割を果たすセクハラも恒常的に発生しており、あまりにも当たり前なのでトピックにならないが故に日本の例が目立つ、というパターンも想定できます。
ただ、この問題はきちんとした統計がない限り断定が難しいので、色んなパターンを考えておくのが吉でしょう。厚生労働省の調査によると、アルコール摂取後のセクハラ事件が相当数存在するのは事実ですから、この点だけは外さなくても良いんじゃないかと思いますが。
- 2007-08-10
- 編集
コメントの投稿
0件のトラックバック
- トラックバックURL
- http://toriyamazine.blog.2nt.com/tb.php/54-36dc3525
- この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
一つ質問なのですが、日本での政治活動において、欧米に比べてセクハラが頻発しやすい原因はどのようなところにあるとお考えでしょうか。あるいは、日本で頻発するセクハラや類似行為が欧米の政治活動の場で発生しないのは、どのような理由があるのでしょうか?
一概にこれと言い切れるものではないのかもしれませんが、鳥山氏の現時点でのお考えをお聞かせ願えれば幸いです。