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石田敏高氏のブログに見る有色人種系レイシストの思考法。

 ここ1週間ほどは、ネット関連でも仕事関連でも書くことがあまりにも多くてパニックに。

 まず参ったのが、石田敏高氏のブログ炎上。表現規制反対派に理解のある政治関係の方で、ネット上での注目も高かった分だけ焼けたのは痛かった。しかも、理由は参議院選挙期間中に丸川珠代陣営が掲げていた「日本人で良かった」という、ワケの分からないキャッチコピーにケチをつけた際、「日本人が良くて、韓国人や中国人やインド人やタイ人はダメなのか?」と、石田氏本人がレイシスト(人種差別主義者)ぶりを遺憾なく発揮したというトホホなもの。

 もちろん、石田氏本人は逆説的に「韓国人や中国人やインド人やタイ人は駄目じゃない」と言ったつもりだから、自分がレイシストだという自覚はナシ。有色人種系のレイシスト、たとえば黒人・黄色人種・中東系etcにはこのパターンが非常に多い。要するに、自分たち有色人種は白人から差別、もしくは見下されているので、これに対抗して団結しようとか、差別をなくしていこう、白人も有色人種も同じ人間だよって発想なのだが、そうした主張の基底に白人に対する劣等感と反動形成がある段階で、考え方そのものが差別的だということに気がつかない。

 これを石田氏の日記を元に疑似数学っぽく表記すると以下のようになる。

1)大体、海外(欧米)へ行ったら、アジア人なんて皆一緒にしか見られない。(7月27日の日記から抜粋)
ここで石田氏は、欧米人の観点からすると、
日本人=韓国人=中国人=etc=アジア人だと言っている。

この論理に従えば、丸川珠代陣営が選挙に使ったキャッチコピー『日本人で良かった』は、
日本人で良かった=韓国人で良かった=中国人で良かった=etcで良かった=アジア人で良かった
となるはずだ。

しかし、本人は同日の日記で、
2)日本人が良くて、韓国人や中国人やインド人やタイ人はダメなのか?と書いてしまっているのである。
ここで石田氏が意識しているのは、まず間違いなく「日本人は素晴らしいけど、他のアジア人は駄目駄目」と主張しているナショナリスト(このタイプのナショナリストは確かに存在する)で、本人は彼らを批判するつもりで上記の文章を書き起こしている。その証拠として、石田氏はやはり同日の日記で、

3)もし、僕らがイギリスにいて、イギリスの総選挙で候補者が「イギリス人でよかった(I'm happy being English!)」とか書いてたら、絶対に爆笑するぞ。アメリカでもそう、「アメリカ人で良かった」とかかかれてたら、ぷぷぷ・・・。と書いている。

つまり、
イギリス人で良かったと主張するイギリス人=アメリカ人で良かったと主張するアメリカ人=日本人で良かったと主張する日本人=馬鹿で偏狭なナショナリスト

と訴えたかったわけだ。

ところが、もう勘の良い人は気づいていると思うが、「××で良かった」という発言をした人間に偏狭なナショナリストというレッテルを貼り付けてしまうと、論理的に

日本人で良かったと発言した日本人=韓国人で良かったと発言した韓国人=中国人で良かったと発言した中国人=アジア人で良かったと発言したアジア人=馬鹿で偏狭なナショナリスト

となってしまい、

日本人が良くて、韓国人や中国人やインド人やタイ人はダメなのか?

という発言に矛盾が生じてしまうのである。上記の発言で石田氏は逆説的に「韓国人や中国人やインド人やタイ人は駄目じゃないよ」と言いたかったわけだが、残念なことに僅かな例外を除いてどの国でも政府は自国民を素晴らしい存在だという前提に国政を担っている(そうでなければ議会制民主主義は成り立たない)から、全世界の政府関係者を『馬鹿で偏狭なナショナリスト』であると切り捨ててしまうという、アナーキーな結論が自動的に導き出せる文面構成になってしまったわけだ。たぶん、石田氏の頭の中には、自民党をこき下ろすことしかなかったんだろうが、この手法をやったら確実に他国の主要政党、文面からは特にアジアのそれを否定することになってしまう。

 石田氏も後になってから何となく自分の書いた文章の矛盾に気がついたようで、翌日7月28日の日記では

4)昨日の日記に関して(当然選挙前のこの時期だからでしょうが)、変な解釈のコピーがでまわり、おかげさまでブログ炎上(笑)させていただきました

5)そもそも、「どこの国の人間でも、自分の国が一番と思っている」ことを前提としてないと、文章の意味が通じないでしょ?俺だって思っている。

 と形ばかりの弁解を行っているが、その前段で謝罪を拒否する発言を行っていたことからも、どこが拙かったかに関しては正確に把握することができなかったようだ。もっとも、この論理矛盾に気づいているのであれば、あんな日記は書かなかったろう。

 7月28日の日記に、石田氏は

6)元々のコピーの意味がはっきりしないので、どうともいえないけれど
と書いているが、もちろん正解はこっちの方で丸川をこき下ろしたかったら、あのキャッチコピーからゼノフォビア(外国人嫌い)やナショナリズム批判を導き出すべきではなかった。単に「意味不明」と切り捨てるだけで十分だったはずだ。本当に意味不明なんだから。

それができなかった点と、「韓国人や中国人やインド人やタイ人はダメなのか?」と書いてしまった点をもって、私は石田氏が黄色人種系のレイシストであると判断する。そして、残念なことにこのタイプの人間が改心したところを私は見たことがない。

石田氏が、その初めての例外になることを祈るばかりだが、たぶん無理でしょ。

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toriyamazine

Author:toriyamazine
東京都出身。
高校在学中にライターとしてデビュー。
以降は編集者・ライター・ゲームディレクター・実写アダルトDVDの監督、そして作家を兼任。
仕事はSMポルノ関係全般で、小説、ゲーム、実写etc、アニメーションを除くすべてのポルノ作品を平行して制作。年間発表数は約6作品前後がコンスタント。
一般作に関しては、別名義、もしくはアンカーマンとしてのみ参加中。

追記・最近になってメールで連絡が取れないという非難が多く聞かれるようになったので、仕事用のアドレスを公開しておきます。
jjnewzine★gmail.com
です。★マークを@に変えて使ってね。

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