王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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明治中期から末期に掛けて、既婚女性の派手な化粧が批判の対象となったことは、前回書いたとおりですが、これは江戸期の化粧に関する常識とはかけ離れたものでした。何故なら、西洋人から「キモい」と批判されたお歯黒は結婚を、引眉は出産を意味するものだったからです(特に武士階級)。すなわち、これらの化粧は少女が大人になった証であり、少しでも有利な条件で結婚するという、明治期の化粧とは意味がかなり異なっていまし...