2ntブログ

Entries

頑張れ! 僕の雑誌売り上げ表。

 連日にわたって撮影準備→撮影の繰り返しで発狂。1ヶ月に×本もの撮影は、さすがに堪える。依頼のあった、社会評論系の執筆とゴシップ誌(?)への記事執筆は丁重にお断りする。私はノンフィクションライターとしての訓練を積んでいないので、この手の文章を高いレベルで完成させる能力がない。オタク系でもゲームはできるがアニメは無理なのも同様の理由による。見ているだけで作れるようになるなら苦労はいらないよね。

 本日は撮影の準備をしながら企画会議。ゲーム誌の売り上げ結果を、営業から報告される。

東京地区→300%以上(初期発注の3倍以上の売り上げ。非常によい)
大阪地区→30%前後(初期発注の3割しか売れていない。かなり悪い)
他の地方→10%未満(初期発注の1割以下しか売れていない。最悪)


 有り体に言って、東京以外では売れてないってことです。はい。

 東京近郊のオタクと関西のオタク、そして地方のオタクはコミュニティ成立の過程が異なるので、オタクというカテゴリを設けてひとくくりにする考え方に意味がないことは9月3日の日記でも指摘したことだが、自分が製作に関与した本の売り上げ実数によって、こうも明白に差異を突きつけられるとさすがに凹む。刑務所で範馬刃牙に殴られて失神したビスケット・オリバのように、前のめりに倒れる感じ?

 それにしても、これだけ売り上げに地域差のある雑誌は、私の仕事上で初めてのことである。営業からも、遠回しに「地方で売れない作品を、書籍流通を通して販売する意味はない」と言われるが、まったくもってその通りだ。これなら、書籍流通を通さずに東京のみで直販やった方が利益率が高い。

 しかし、雑誌そのものに対するリアクションは、その少数でしかないはずの地方読者の方が良かったりするものだから問題がややこしい。理由に関しては把握しているが、これ以上は機密に関わる部分だからカット。関西で食べる江戸前の寿司は、東京で食べる江戸前寿司よりも江戸前ってことですな。

 色んな意味で泣けてくるねぇ。

4件のコメント

[C38]

 その話、もしかして例の同人ゲーム誌のことですか。裏表紙に「シナリオ・鳥山仁」と書いてあって、松代氏もコラムを書いてたあれです。

 確かに、東京のオタクと地方のオタクとではライフスタイルが違いますから、「同人ゲーム」だと反応にかなりの差が出ると思います。ぶっちゃけ地方ではコミケが遠いので、「同人」に対する距離も遠いんです。地方では、気に入った同人ゲームを確実に購入する環境がなかったりしますから、「同人」と言われても、他人事感覚だったりしますね。

 件の雑誌には、「全国同人ショップリスト」なんてのが表紙にでかでかと書かれてますが、あまり意味が無いと思います。田舎のエロゲー屋なんかに行くと、露骨に海賊版の同人誌や同人ゲームがずらずら並んでたりするので、「同人ショップ=アングラ=危険、地雷」というイメージもあったりし、それだけで近寄りたがらない人もいます。

 即ち、地方のオタクを相手にするなら、DLsite.comのような、ダウンロードサイトの利用を呼びかけた方が良いかもです。ついでに言うなら、「好きな同人ゲームをすぐにプレイできる! 安全・確実・安価なダウンロードサイト利用法」とか言うコーナーでも設けて、詳細に解説してやった方が良いかもですね。更にに言うなら、この雑誌のような「おまけ付きエロ雑誌」は店頭で中身を読めない場合が殆どですから、そう言うコーナーがある事をちゃんと表紙に掲示すべきですし、各レビューにもきちんと「どのサイトで手に入れられるのか、出来ないのか」をもっとはっきり書くべきです。「DL・1995円」とだけ書かれてても、どうにも分かり難いと思いますよ。全般的にこの雑誌は、やっぱり簡単に同人を手に入れられる、東京のオタク向け雑誌だと思います。
  • 2007-09-19
  • 投稿者 : Seven
  • URL
  • 編集

[C39]

sevenさん

一番の問題は、ご指摘にあった、

田舎のエロゲー屋なんかに行くと、露骨に海賊版の同人誌や同人ゲームがずらずら並んでたりするので、「同人ショップ=アングラ=危険、地雷」というイメージもあったりし、それだけで近寄りたがらない人もいます。

でしょうね。実際問題として、地方のショップでは同人を古物商が扱っているケースというのが多くて、そこをターゲットに海賊版を売りさばいている悪徳業者が存在するのは事実です。

とりあえず、1ヶ月以内にマーケティングリサーチをやれという指令が来ているので、お時間があればご協力をお願い致します。
  • 2007-09-21
  • 投稿者 : 鳥山仁
  • URL
  • 編集

[C40]

>鳥山氏

私に出来る範囲であれば、喜んでご協力致します。
こういう事を書くと、以前ならばカマヤンさんが
「やはりsevenは鳥山一味だったのだ!」
とか喚いたでしょうが、もういいや……。
  • 2007-09-22
  • 投稿者 : Seven
  • URL
  • 編集

[C41]

Sevenさん

 何と言うか、カマヤン先生に関しては「早く大手出版社から本を出して、自分の承認欲求を満たして下さいな」ぐらいしか台詞が思いつきません。あんなにメジャー指向が強いのに、何でロリコンショップの店員なんかやっていたんでしょうか? 最初からメジャー誌への持ち込みを繰り返していれば良かったのに。マイナーな業界じゃ、不特定多数の人間からは絶対にちやほやされないんだよっていう前提条件が欠落しているとしか………。まあ、いいや。
  • 2007-09-23
  • 投稿者 : 鳥山仁
  • URL
  • 編集

コメントの投稿

新規
投稿した内容は管理者にだけ閲覧出来ます

0件のトラックバック

トラックバックURL
http://toriyamazine.blog.2nt.com/tb.php/71-2e207623
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

Appendix

プロフィール

toriyamazine

Author:toriyamazine
東京都出身。
高校在学中にライターとしてデビュー。
以降は編集者・ライター・ゲームディレクター・実写アダルトDVDの監督、そして作家を兼任。
仕事はSMポルノ関係全般で、小説、ゲーム、実写etc、アニメーションを除くすべてのポルノ作品を平行して制作。年間発表数は約6作品前後がコンスタント。
一般作に関しては、別名義、もしくはアンカーマンとしてのみ参加中。

追記・最近になってメールで連絡が取れないという非難が多く聞かれるようになったので、仕事用のアドレスを公開しておきます。
jjnewzine★gmail.com
です。★マークを@に変えて使ってね。

FC2カウンター

カレンダー

03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

最近の記事

月別アーカイブ

FC2ブログランキング

FC2 Blog Ranking

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

読書カレンダーBLACK

Powered By 読書カレンダー

Twitter...

toriyamazine Reload

ブログ内検索