王様を欲しがったカエル
作家・シナリオライター・編集者を兼任する鳥山仁の備忘録です。
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戦前における日本の鉄道敷設は、高級官僚、軍、鉄道技術者、政治家、そして経済人のパワーゲームによって翻弄された歴史を持つ。具体的な争点としては、国有鉄道を主体とするか、あるいは私有鉄道を主体とするかの1点と、狭軌鉄道にするか広軌鉄道にするかの2点に絞られる。 鉄道国有化の重鎮は、後に「日本鉄道の父」と呼ばれる井上勝だった。井上は長州の出身で、幕末にイギリスに密航。ロンドンで鉱山技術と鉄道技術を学び...